今日(12月25日)は世界一有名なヒトの誕生日。言わずと知れたイエス・キリストです。何と地球上の4人中1人がこの日を祝うのだそうです。が、しかし、キリスト教徒は1人だけで残りの3人はそれを口実にするだけ。だいたいキリストがこの日に生まれたかどうかは極めて怪しい。1月6日や3月15日など諸説あるからです。この日を祝うことになったのは4世紀以降。その理由は古代ローマ時代の太陽神祭が次第にキリスト教化したからと言うのが定説です。この日にギフト交換する風習も古代ローマ人に由来するらしい。
それから、イブの夜、雪景色の中をさっそうと登場。トナカイのそりに乗り、煙突から入り、靴下の中にギフトを入れる赤い服着た白ヒゲの小父さん。例のサンタクロースは北欧のクリスマス伝説に由来する。この二つの異なる物語、①キリスト誕生、②クリスマス伝説の二つが一つに合体。これがヨーロッパ⇒アメリカへ伝播。クリスマスが祝う口実となり、派手さが増すのは案外新しい風習のようです。
無知とは恐ろしいもので、イスラエルへ行った時のことです。死海からテリアビブへ戻る途中、イエス生誕の地(ベツレヘム)を訪れました。ガイド役の方へ「この辺では盛大にクリスマスを祝うのでしょうね」と気軽に言ったのが運の尽き。顔色が一変「私たちは祝いません」と冷やかな態度。急に気まずい嫌な雰囲気になってしまいました。
旧約聖書から新約聖書まで、400年間の謎の空白があります。旧約時代ラストの預言者ミカが「やがてメシヤ(神の使者)が来る」と言い残して死にます。そして400年後、そのメシヤとしてイエスが誕生する。新約時代はそこからスタートします。しかし、ユダヤ教では未だにメシヤの到来を待ち望んでいます。何故ならば、大工ヨゼフの息子イエスはメシヤではない。メシヤはダビデ王の子孫でなければならないと彼らは言っています。だからクリスマスなど言語道断。"フザケタことを言うナ"なぜイエスを祝わねばならないのか。その理由が全くないと言う訳です。
なにわともあれクリスマスを口実に飲み食いする側としては、ユダヤ教からもキリスト教からも怒られる事を覚悟の上、今夜も、昨夜に引き続き、乾杯です。Merry Christmas!
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