2011年8月11日木曜日

あの日から今年で66年目。原爆は2発、原発は3基だけ。


アメリカ・イギリス・ソビエトの首脳陣がベルリン(ドイツ)郊外で会合。日本に降伏を迫る屈辱的な13ヵ条を決めます。ポツダム宣言(1945年7月17日)です。日本は"黙殺"します。この黙殺(silence)を"無視"(neglect)と誤訳(?)。短気な性格だったとされる米国大統領トルーマンは"シカト"されたことに激怒。だから…かどうかは不明ですが一大決意。8月6日、広島へ原爆投下。3日後、長崎へも投下。広島で20万、長崎で12万。計32万人が死亡。その50%は爆風で、35%が熱線、15%が放射線で死んだと見做されています。長崎に投下されたその日、日本が<頼みの綱>として休戦斡旋を頼んでいたソビエトが急遽参戦。満州侵攻が始まります。

長崎から5日後、ボツダム宣言を受諾。翌日、8月15日正午、天皇の肉声による例の玉音放送がラジオで流れ、太平洋戦争は終結します。真珠湾(ハワイ)攻撃から3年10ヶ月。戦死した兵士200万、民間人100万人。300万人の日本人の命と2200億円の戦費(当時としては莫大な金額)を使い切り終焉。あの日から今年で66年目です。

66年後の今年も、被爆認定者3千人が亡くなっている。放射能汚染の根深さ、怖さを痛感します。原爆と原発とでは全く質量が違う。次元が異なる別問題だとされます。が、今年は福島原発事故があり、結果として日本は広島・長崎・福島と三度、放射能汚染を経験したことになります。

今日、世界には2万6千発の核兵器があるらしい。ビックリ。でも、ソビエト崩壊前(1980年代)のピーク時には何と7万発もあったと言うのですから、冷戦終焉で激減している。一方、原発はどうか。29ヶ国に計431基あるとのこと。ご存知の通り、日本は原子力大国。アメリカ、フランスに次いで世界第3位の保有国(54基)です。東日本大災害で日本の"神話"が次々に崩れていますが、原発はその象徴です。電気と産業は切っても切れない仲。エネルギーを使わずに経済だけを発展させることはほぼ不可能です。これから日本は『脱原発』と声高に言われています。太陽光他の自然エネルギーへシフトするとリーダーは言うのですが、言うは易し行いは難し。原子力と太陽光とでは生産力の桁が違う話しです。それを知りながら言うのは無責任。もっとも先輩リーダーも国連で「CO2を25%削減します」と大見得を切った矢先に"Give-Up"する国柄ですから、脱原発も世界は信じてないとは思いますがネ。現存する原発を再稼動しながら徐々にシフトするしかないのが現実ではないでしょうか。

原発世界一のアメリカはスリーマイル事故後、稼働率アップ。日本も福島原発事故を糧に稼働率アップへ。ポスト菅では現実的な議論をして欲しい。どうするニッホン。

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