2012年6月7日木曜日

「ブルータス、お前もか」の場所? 事実は小説より奇なり!


"Et tu, Brute?"(ブルータス、お前もか)。これは親しいヒトからの裏切りを意図するラテン語の格言。この言葉を有名にしたのは劇作家シェイクスピアの『ジュリアス・シーザー』。クライマックスでの名台詞です。古代ローマ時代末期の皇帝カエザル(英語名シーザー)が腹心の部下ブルータスに暗殺された時の最後の言葉だとされています。シェイクスピア劇では"議会"の場で刺殺されたことになっています。その方が"劇的"なのですが、諸説あって、それほどドラマティックではないとのこと。その一つがデヴァレ川沿いにある古代ローマ史跡、カンポ・ディ・フォーリ広場。それも広場隅にあるトイレがその場だというのです。シーザーがトイレ中に何者(ブルータス?)かに刺殺された。それが有力な説だというのです。<事実は小説より奇なり>とはよく言ったものです。写真は広場隅のそのトイレ。古代ローマの地面は今よりも6Mも深い処にあったそうです。

実は5月上旬、30数年ぶりにローマを訪れました。滞在10日間。数日、フリーディーがあり、知人の紹介で知り合ったドクター夫妻が「プルータス、お前もか」の場所へ案内してくれました。ご主人はフランス人なのですが趣味が"古代ローマ史研究"だというのですから驚きます。iPadを片手に詳しい解説付きで半日ガイドしてくれました。例えば、日本人観光客にも知られる「ムーア人の噴水」で有名なパンフィーリ宮殿。当時はプール施設だったとのこと。古代ローマ時代の建造物の中で唯一、当時のままの建物はパンティオンだけ。何とローマ時代に4回も増改築を繰り返し、今の状態になった。などなど、面白い話しをたくさん話してくれました。

チョット感動したのはトレヴィの泉近くの路地裏にある間口の狭いイタリヤ料理店。30数年前、ヒョンな事からご主人にとても親切された思い出の場所です。なんと今でも営業中。さすがに代替わりしおり、現在は息子さん。オヤジさんは2005年に他界したとのこと。そのまた路地の奥にあった小料理屋の店先看板。イタリヤらしいホットする言葉がチョーク書きされていました。著名な劇作家の言葉とのこと。いわく…

~最高に素晴らしい生き方とは、モラルやルールに縛られず、自由に自分らしく、好きなモノを好きなだけ食べて生きることだ~

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