2011年11月2日水曜日

「あ」と「う」と「む」の間に真理がある?!


インドではどこでも見掛ける奇妙なマーク。あれはナニ?と聞くと、OM(オーム)だと言う。ナニ?!…聞き覚えのある音です。まさかあの…。ヤッパリそのオームでした。聞けば聞くほどオームの講釈が長くなる。難解な意味です。正しいのか否かは分かりませんが、私の解釈では<概念を越えた偉大なもの>のようです。創造・維持・破壊という宇宙の輪廻の象徴。そんなことを知人は熱心に説明してくれました。内心では"だからどうしたのか?"と言いたかったのですが、そんな質問をすれば、場が白けそうだったので、首を大きく振り頷きました。

南インドの古都ポンディシェリーの大小様々なヨガ道場ではどこもクラスの開始時と終了時にマントラのように全員でオームを唱えます。「ア」でもなく「ウ」でもなく「ム」でもない。その中間にある不思議な音です。車座になり、道場内に人々の音が長く響き渡ります。異様な雰囲気でした。「オーム」は宗教での呪文とは違うらしいのですが、キリスト教の「アーメン」、イスラム教の「アミーン」、仏教での「南無阿弥陀仏」などと同じような雰囲気を感じました。

そんな壮大なシンボルマークと表音を名称にした身の程知らずのカルト教団が日本にあった。16年前、東京のど真ん中で地下鉄でサリンを撒いた人々。その背景になった弁護士一家殺害や松本サリン事件を引き起こした不気味な若者たちです。189人が起訴され、うち13人に死刑判決が下りました。結審。被害者にとっては長過ぎた日々がやっと終結します。あの悲惨な事件に巻き込まれた謂れなき多くの人々。空しさだけが残ります。あの事件は一体何だったのだろうか。どんな意味があったのか。あの不気味な人々は今後どうなってゆくのだろうか。不可解な出来事です。座禅を組み、心静かに目を閉じ、「ア」でもなく「ウ」でもなく「ム」でもない、その中間にある微妙な音を唱えてみれば何か分かるかもしれません。何せ永遠の真理を表す音なのだそうですから…。

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